拝啓 中学校へ入学した6-3のみんなへ

中学への入学おめでとう。

 

 いよいよ中学校生活が始まりますね。私は、自分の人生を振り返ると、中学校と大学がとても楽しかったです。中学校と大学の「楽しい」のちがいはあります。中学校が楽しかったのは、とにかく全力で勉強も部活も打ち込んで、友達とたくさん遊んでたくさん笑って、好きな人(私の中では運命の人笑)に出逢って大好きでいられて大好きでいてもらって笑、かっこいい先輩にたくさん優しくしてもらって、かわいい後輩にたくさん優しくして、素敵な先生方にたくさん出逢うことができたからです。だから、これから始まる中学校生活はきっと楽しいことばかりだと思います。私が、学校の先生になりたいと思うようになったのも中学生のときです。きっとみんなの夢に関わることができたり、その夢が変わったりすることもあると思います。

 

 しかし、こうして約20年経つ今でも楽しかったと思えるのは、中学生の私が素直で、人の2倍以上は努力して、学校のルールを守っていたからだと自負しています。朝5時に起きて、学校に行く前に2時間勉強して、学校も部活も休まず行って、部活から帰ってきたら週に2~3回塾に休まず通って、11時には寝る生活を3年間続けていました。中学2年生からは、毎日家庭学習ノートを担任の先生に提出していました。今でもこのノートは捨てずにとっています。(見える努力の証拠)これでも努力は足りなくて、高校受験は志望校に合格できず、悔しい思いをしました。だけど、この悔しい経験があるから、高校ではさらに努力して、大学は自分が行きたいと一目ぼれした憧れの大学に合格することができました。

 

 明日からまた臨時休業が始まります。この臨時休業の自宅学習を大切にしてください。見えない努力、クラスでよく言ったりしたりしていたまさに「こそ練」です!!やらなくてもいいやじゃなくて、「こそ練」こそが、これから重要です。例えば、試験前はどの部活休みになり、周りが一斉に勉強をし始めます。そこで、僕も!私も!では、正直遅い。どんなにがんばっても差がつかない。なぜなら、試験までの限られた時間は基本みんな同じだからです。最終的には睡眠時間をただただ削る生活になるだけです。「経験者は語る」です。だまされたと思って、この臨時休業から、みんなの見えないところで努力を続けて、努力を積み重ねておきましょう。余談ですが、私は中学生のときに1度だけ学年1位を取ったことがあります。それは後にも先にもなく、そのたった1回は、1年生の1学期の中間テストです。数学は満点で、英語は96点でした。そのことは自分の自信になりました。決して「1位を取れ」と言っているのではありません。いいスタートが切れると、心も安定するし、部活や友達関係もうまくいくからです。

 

 中学校の3年間はあっという間です。中学2年生になると、なんだかイライラすることが多く、このぐらいいいや!とちょっと道を外したくなることもあると思います。私もありました。そのとき、家族や先生、好きな人が止めてくれました。先生には一度だけガツンと叱られました。おかげで、私は正しい道をしっかり歩いていくことができました。私の友達は、道を外してしまい、自分でも他の人の力を借りても、なかなか正しい道に戻るのが難しかったです。友達を見極めて選ぶことも必要です。決して自分のなまけや弱さを人のせいにはしてはいけません。だからこそ、常に自分で考え判断して、行動してほしいのです。そうすれば、自分が納得し、責任がもてるからです。中学2年生の3学期からは、1年後の高校受験を意識し、1年後の自分のイメージしてください。高校受験は失敗してもいいのです。手を抜かずに、志望校と向き合って自分自身に打ち克ってください。3年後の3月に、中学校が小学校よりも楽しかったと思えることを心の底から願っています。

 

 最後に、私事ですが、今年度は〇〇小学校で担任の先生はしていません。JICAの青年海外協力隊の隊員として、発展途上国に派遣されることになりました。青年海外協力隊として、国際協力の仕事をするのは私の学生時代からの夢でした。だから、また1つ夢をかなえることができました。6年生の全校遠足の日にお休みした理由の大事な試験とは、この青年海外協力隊の試験のことでした。4月の時点では、全世界に広がる新型コロナウイルス感染症の影響で、訓練や派遣が延期となっています。そのため、しばらく東京にいますし、〇〇小学校にもいます。派遣時期が決まったら、約1年9か月間、発展途上国へ行き、隊員として活動します。そのときは必ず連絡します。みんなの元担任として、恥じない人間でもあり、教員でもあり、隊員でいます。

 

 みんなが中学校へ行っても、いつまでもみんなの担任であったことには変わりありません。悩んだり困ったりしたときはいつでも相談してくださいね。同じ空の下、みんなのことを全力で応援しています。

 

tkymyuri